建設業者に関係する建設業法等の法令に関する情報を紹介

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【相談事例】建設業法違反による入札参加資格への影響

公共工事の入札に参加されている建設業者様でも、建設業法に違反した場合、それが入札参加資格へどのような影響が出るのかをご存じでない方も多くいらっしゃいます。今回は相談事例から、建設業法違反により、監督処分を受けた場合の入札参加資格への影響についてご説明をさせていただきます。

建設業法違反による監督処分とは?

建設業法に違反した場合には「罰則」と「監督処分」という制裁が用意されています。

「罰則」とは、刑罰(犯罪を犯した者に科せられる法律上の制裁)又は過料のことをいいます。そして、「監督処分」とは、行政機関が法律にもとづき営業等の行為を規制している場合に、法令違反などがあったときに行政機関が発する命令等のことをいいます。建設業者の場合は、許可行政庁(国土交通大臣や都道府県知事)から受けるペナルティーのことをいいます。

ここでは監督処分ついて取り上げます。具体的には下表の3つです。

処分の種類 説明
許可取消処分 不正手段で許可を受けたり、営業停止処分に違反して営業したりすると、許可取消処分の対象となる。情状が特に重いと判断されると、指示処分や営業停止処分なしで直ちに許可取消処分となる場合もある。
営業停止処分 指示処分に従わないときは、営業停止処分の対象となる。指示処分なしで直接営業停止処分となることもある。1年以内の期間で、監督行政庁が決定する。
指示処分 建設業法に違反すると、指示処分の対象となる。法令違反を是正するために監督行政庁が行う処分。

どのような監督処分を行うかは、不正行為等の内容・程度・社会的影響、情状等を総合的に勘案して判断されることとなります。例えば、国土交通大臣許可の場合は、国土交通省の「建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準」(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000179.html)に基づいて、監督処分が決定されることになります。

監督処分による経営事項審査への影響

公共工事の入札に参加する場合に、建設業者が必ず受けなければならない審査が「経営事項審査」です。入札参加資格申請をすると、この客観的事項の審査である経営事項審査の評点と、国や地方公共団体などの発注者が独自に定めた主観的事項の審査の評点により、発注者は建設業者の格付(ランク付け)をすることとなります。つまり、経営事項審査の評点は、入札参加資格に影響することとなります。

経営事項審査の審査項目に「その他審査項目(社会性等)W」という項目があります。そしてその中の審査項目として「法令遵守の状況(W4)」という項目があります。建設業法違反により監督処分を受けた場合、この「法令遵守の状況(W4)」に影響し、下表のとおりに減点されることとなります。

法令遵守状況 点数
営業停止処分 ー30点
指示処分 ー15点
処分なし 0点

「許可取消処分」が表に記載されていないのは、経営事項審査を受けることができる者は、建設業者(建設業許可業者)に限定されており、許可取消処分を受けた場合は経営事項審査の申請自体が出来なくなるためです。

監督処分による入札参加資格への影響

発注者ごとに微妙な違いはあるかもしれませんが、建設業法違反により監督処分を受けた場合は、概ね「入札参加資格停止」や「指名停止」の措置が取られることになると思います。

例えば、国土交通省の「工事請負契約に係る指名停止等の措置要領 」を読むと、建設業法違反行為をした場合の指名停止措置が明記されています。監督処分を受けた場合については、明記されていませんが、監督処分を受けた場合は当然「工事の請負契約の相手方として不適当である」と認められて、指名停止を受けることになります。

(出典:国土交通省「工事請負契約に係る指名停止等の措置要領 」https://www.mlit.go.jp/common/001380915.pdf)

なお、許可取消処分の場合は、経営事項審査の申請ができなくなるため、当然入札参加資格の要件も満たせず、入札に参加することができなくなります。

まとめ

建設業法違反は単に監督処分を受けるだけでは済みません。特に「指示処分」ですと、その内容から軽い感じがしてしまいますが、上記のとおり、経営事項審査や入札参加資格に影響を及ぼすこととなります。また、監督処分を受けた場合は、監督行政庁のHPや国土交通省のネガティブ情報等検索サイトにおいて公表されることとなります。建設業法違反による影響の大きさを感じ取っていただければと思います。

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