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  1. 工期に関する基準
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【工期に関する基準】基準の適用範囲

令和2年7月、中央建設業審議会において作成された「工期に関する基準」を、数回に分けて詳しく見ていきます。

基準の適用範囲

「工期に関する基準」の適用範囲は、公共工事・民間工事を問わず、すべての建設工事が対象となります。
また、ここで言う「工期」とは、建設工事の着工から竣工までを指しています。施工前に行う設計や工事の資材調達などの準備期間は、この「工期」に含まれていません。しかし、資材調達が順調に進まない等「工期」に影響を及ぼすようであれば、準備期間も十分考慮して工期の設定を行う必要があります。

著しく短い工期の疑いがあると

本基準は、建設工事において適正な工期を設定するための基準であることは前回もお話ししたとおりです。では、この基準に反して著しく短い工期で請負契約を締結してしまった場合、どうなるのでしょうか。

まず、著しく短い工期かどうかは許可行政庁が工事ごとに個別具体的に判断します。本基準を用いた判断だけでなく、過去の同種類似工事の実績と比較検討をし、また工期の見積り内容を精査し判断します。
その結果、著しく短い工期で請負契約を締結したと判断されると、①発注者は、建設業法第19条の6に規定する勧告がなされます。②注文者が建設業者の場合には、建設業法第41条に基づく勧告や建設業法第28条に基づく指示がなされます。

(発注者に対する勧告等)
第十九条の六 (略)
2 建設業者と請負契約(請負代金の額が政令で定める金額以上であるものに限る。)を締結した発注者が前条の規定に違反した場合において、特に必要があると認めるときは、当該建設業者の許可をした国土交通大臣又は都道府県知事は、当該発注者に対して必要な勧告をすることができる。
(以下、省略)

(建設業を営む者及び建設業者団体に対する指導、助言及び勧告)
第四十一条 国土交通大臣又は都道府県知事は、建設業を営む者又は第二十七条の三十七の届出のあつた建設業者団体に対して、建設工事の適正な施工を確保し、又は建設業の健全な発達を図るために必要な指導、助言及び勧告を行うことができる。
(以下、省略)

(指示及び営業の停止)
第二十八条 国土交通大臣又は都道府県知事は、その許可を受けた建設業者が次の各号のいずれかに該当する場合又はこの法律の規定(第十九条の三、第十九条の四、第二十四条の三第一項、第二十四条の四、第二十四条の五並びに第二十四条の六第三項及び第四項を除き、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成十二年法律第百二十七号。以下「入札契約適正化法」という。)第十五条第一項の規定により読み替えて適用される第二十四条の八第一項、第二項及び第四項を含む。第四項において同じ。)、入札契約適正化法第十五条第二項若しくは第三項の規定若しくは特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成十九年法律第六十六号。以下この条において「履行確保法」という。)第三条第六項、第四条第一項、第七条第二項、第八条第一項若しくは第二項若しくは第十条の規定に違反した場合においては、当該建設業者に対して、必要な指示をすることができる。特定建設業者が第四十一条第二項又は第三項の規定による勧告に従わない場合において必要があると認めるときも、同様とする。
(以下、省略)

公共工事における考え方

公共工事においては、公共工事の品質確保法第7条第1項第6号で「公共工事等に従事する者の労働時間その他の労働条件が適正に確保されるよう、公共工事等に従事する者の休日、工事等の実施に必要な準備期間、天候その他のやむを得ない事由により工事等の実施が困難であると見込まれる日数等を考慮し、適正な工期等を設定すること。」と規定されています。適正な工期設定が、発注者の責務として明確に定められており、工期設定の際に考慮すべき事項や契約において柔軟な工期設定ができるような工夫等が入札契約適正化指針にまとめられています。

公共工事は、年度末に工事が集中し年度初めには工事が少なる傾向があります。仕事量が極端に偏ると長時間労働に繋がるため改善が必要です。年度末に押し込み単年度で終了する工事にするのではなく、翌年度にわたる工期とすべきです。

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