建設業者に関係する建設業法等の法令に関する情報を紹介

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建設業法で作成が求められる工事台帳とは?記載項目やルールについて解説

工事台帳とは

「工事台帳」の正式名称は「施工体制台帳」といいます。施工体制台帳とは、建設工事を請け負う全ての建設業者名、各業者の施工範囲や内容及び工期、各業者の技術者氏名、各業者の社会保険加入状況などを記載した台帳のことです。

施工体制台帳は次の目的のために作成します。
①品質・工程・安全などの施工上のトラブルの発生を防ぐ
②不良不適格業者の参入や建設業法違反を防ぐ
③安易な重層下請を防ぐ

施工体制台帳に記載すべき項目

施工体制台帳には決まった様式はありません。そのためカタチは自由ですが、記載しなければならない項目が定められているため、それらを網羅するように作成しなければなりません。

施工体制台帳に記載すべき項目は建設業法施行規則第14条の2に定められており、具体的には次の項目です。

<元請負人に関する事項>

  1. 建設業許可の内容
  2. 健康保険等の加入状況
  3. 建設工事の名称・内容・工期
  4. 発注者との契約内容(発注者の商号、契約年月日等)
  5. 発注者が置く監督員の氏名等
  6. 元請負人が置く現場代理人の氏名等
  7. 配置技術者の氏名、資格内容、専任・非専任の別
  8. 従事する者の氏名等
  9. 外国人材の従事の状況

<下請負人に関する事項>

  1. 商号・住所
  2. 建設業許可の内容
  3. 健康保険等の加入状況
  4. 下請契約した工事の名称・内容・工期
  5. 下請契約の締結年月日
  6. 注文者が置く監督員の氏名等
  7. 現場代理人の氏名等
  8. 配置技術者の氏名、資格内容、専任・非専任の別
  9. 従事する者の氏名等
  10. 外国人材の従事の状況
  11. 「元請負人に関する事項」の建設業許可の内容には、保有する建設業許可すべての情報を記載します。一方、「下請負人に関する事項」の建設業許可の内容には、請負った工事に必要な建設業許可の情報のみを記載します。

参考として、国土交通省の施工体制台帳の様式を紹介します。

工事台帳の作成ルールは公共工事と民間工事で異なる

施工体制台帳を作成しなければならないのは、すべての建設工事ではありません。施工体制台帳の作成義務が発生するルールは、公共工事と民間工事で異なりますので注意してください。

<公共工事の場合>
金額を問わず、下請発注をした場合。
<民間工事の場合>
下請発注金額の総額が税込4,500万円以上となる場合。(建築一式工事の場合は税込7,000万円以上。)

例えば、税込1万円の工事だけ下請発注をした場合、工事が公共工事であれば施工体制台帳の作成義務が発生します。民間工事であれば、下請発注金額の総額が税込4,500万円未満のため施工体制台帳は作成する必要がないということになります。

工事台帳は工事の着工前に元請業者が作成する

施工体制台帳は、発注者から直接建設工事を請け負った元請業者が、工事の着工前までに作成しなければなりません。施工体制台帳を作成する義務のある元請業者は、施工体制台帳を作成するために、施工体制台帳作成工事であることを工事関係者に周知し、下請業者の建設業許可、技術者及び工事の請負契約等の情報を集めなければなりません。
また、施工体制台帳作成後に内容の変更が生じた場合は、遅滞なく、変更年月日と変更後の内容を追記するようにしてください。

工事台帳は営業所に置いておく必要がある

作成した施工体制台帳は、建設工事の目的物を発注者に引き渡すまでの間、営業所ではなく現場に備え置く必要があります。また、公共工事においては作成した施工体制台帳の写しを発注者へ提出する必要があり、民間工事においては発注者から施工体制台帳の閲覧の請求があったときには閲覧に供せられるようにしておく必要があります。
作成した施工体制台帳は、引き渡した後の工事完了後も5年間保存する義務がありますので、完了後すぐ破棄しないようにしてください。

まとめ

施工体制台帳について、作成から保管まで建設業法にはルールが定められています。このルールをしっかりと理解し、正しく施工体制台帳を作成できるようにしましょう。

     
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