建設業者に関係する建設業法等の法令に関する情報を紹介

  1. 建設業許可の手引き
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全国の建設業許可申請の手引きを見てみよう!~茨城県知事許可編③ 

引き続き、全国の建設業許可申請の手引きを見ていきたいと思います。弊社の本社は愛知県にあり、お客様も同じエリアに集中しています。そのため手にする、目にする手引きというものが愛知県や中部地方整備局の手引きに偏ります。このブログを読んでいただいている方は全国にいらっしゃいますので、「私自身が全国的な視点を持とう」と思い、全国の手引きを見ています。

建設業許可の要件等は建設業法関連法令に規定されているため、全国を見ても違いはありませんが、要件確認資料の種類や要件や専門用語の説明の仕方等に違いがありますので、取り上げるのはそのような点になります。いろいろな手引きを見ることは参考になると思いますのでご紹介させていただきます。
今回も茨城県知事許可の手引きです。

1.一括下請負とは

一括下請負とは、請負った工事の施工に実質的に関与することなく、以下のいずれかに該当することです。一括下請負は原則禁止されている行為なので、一括下請負の定義を見ておきます。

① 請け負った建設工事の全部又はその主たる部分について、自らは施工を行わず、一括して他の業者に請け負わせる
② 請け負った建設工事の一部分であって、他の部分から独立してその機能を発揮する工作物の建設工事について、自らは施工を行わず、一括して他の業者に請け負わせる

①の「その主たる部分を一括して他の業者に請け負わせる」とは、本体工事のすべてを一業者に下請負させ、附帯工事のみを自ら又は他の下請負人が施工することや、本体工事の大部分を一業者に下請負させ、本体工事のうち主要でない一部分を自ら又は他の下請負人が施工することを言います。

茨城県では、具体的な事例を用いて、建設業者がイメージしやすい(理解しやすい)ようにしています。ぜひ、具体例を確認しイメージをして、理解を深めてください。
【 ①の場合の具体的事例】
(1)建築物の電気配線の改修工事において、電気工事のすべてを1社に下請負させ、電気配線の改修工事に伴って生じた内装仕上工事のみを元請負人が自ら施工し、又は他の業者に下請負させる場合
(2)戸建住宅の新築工事において、建具工事以外のすべての建設工事を1社に下請負させ、建具工事のみを元請負人が自ら施工し、又は他の業者に下請負させる場合

【②の場合の具体的事例】
(1)戸建住宅10戸の新築工事を請け負い、そのうちの1戸の建設工事を1社に下請負させる場合
(2)道路改修工事2キロメートルを請け負い、そのうちの500メートル分について施工技術上分割しなければならない特段の理由がないにもかかわらず、その建設工事を1社に下請負させる場合

2.一括下請負と認定された事例

そもそも「実質的な関与(自ら施工計画の作成、工程管理、品質管理、安全管理、技術的指導等を行うこと)」があれば、一括下請負とならないのですが、実質的な関与をせず何とか一括下請負に該当しないような体裁を作ることに必死になっている業者もいます。
実際に、一括下請負と認定された事例を紹介します。

パターン1

これは平成12年度に地方公共団体が発注した河川護岸工事において、元請から下位の下請までそれぞれ連鎖的に一括下請負が行われていたというケースです。特に、二次下請が再下請として出した工事が、連鎖的に一括下請負が行われ、七次下請として再度二次下請と同じ業者が入るという、なんともおかしなケースです。また、三次~六次下請はそれぞれマージンだけを搾取して下請発注していると考えられそうです。
このケースでは、一括下請負があったと認定され、発注者から七次下請業者が営業停止処分を受けています。

パターン2

これは、元請業者A社が下請業者C社に建設機械(仮設機材)のリース・残土等運搬・ガードマン等の経費を含め施工を一括発注し、元請業者A社は主要資材の支給は行っているものの、実質的な施工管理(工程管理・安全管理・出来形管理・環境管理・品質管理・下請業者の選定・下請 負人間の施工調整等)を行っていなかったというケースです。
実質的な関与が無いと認定された、つまりはA社が一括下請負させたと認定されたケースです。

 

3.一括下請負の工事は実績として認められない!?

一括下請負をした工事について、実績として認められるのか?という問題があります。確かに、一括下請負の場合は実質的に工事の施工が無いことになるため、工事実績として認められないという事は十分理解できます。
茨城県においては、「経営事項審査における完成工事高」に一括下請負している工事の請負金額を含めることは認められない、としています。ただ、この取り扱いは他の都道府県においては未確認です。もし一括下請負をしている建設業者で経営事項審査を受審しているという事であれば、一度許可行政庁へ確認いただいたほうが良いかもしれません。

 

 

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